2015(平成27)年11月  

 久しぶりの書き下ろしでほえる度数MAX。体制派・反体制派、どちらの立場であったとしても、やってはいけないこと、言ってはならないことがあるはずです。








 

 長門市は、安倍首相のお膝元。その住民の一人として、かなりショックなニュースをYahooニュースで見つけました。


SEALDs女子を襲うネットの闇 フリージャーナリスト志葉玲 
                                      
2015年11月9日 7時13分配信
 安保法制への反対運動で注目を集めた学生団体「SEALDs(シールズ)」。「憲法読めない総理はいらない」「民主主義ってなんだ?これだ!」というデモのコールに象徴されるような、主権者として声をあげる姿に、多くの人々が勇気づけられ、自らも行動を起こすようになった。
 しかし、それ故か、SEALDsへのバッシング、特に女性メンバーへの猛烈なバッシングが、安倍政権支持派のネットユーザーから行われており、その中には、嫌がらせを通り越して犯罪というべきレベルのものも。(中略)
 特にとりわけ、SEALDsの女性陣への攻撃は凄まじい。例えば、本人が公表していないフルネームをさらされる、遺体などグロテスクな画像や猥褻画像を送りつけられる、本人のSNS等に繰り返し卑猥かつ、侮辱的な書き込みをする等の嫌がらせが「毎日、毎時間」(SEALDs女性メンバー談)行われているという。
 こうした嫌がらせは、主に安倍政権や安保法制を支持する人々から行われている。政策について議論をネット上ですること自体は今日においては普通のことだが、SEALDsの女性メンバー達へ一方的に送り付けられるものは、もはや議論ですらなく「クズ、死ね、売国奴、キチガイ、慰安婦」など罵詈雑言。このような行為は、政治的に保守かリベラルかという以前に人間として最低である。(後略)



 このニュースを読んで、安倍政権や安保法制を支持する人々は、どう思うのでしょうか。反対意見を主張する人が攻撃されていることに、ザマアミロと爽快感を持つならば、かなり人間性を疑ってしまいます。第一、罵詈雑言を毎日のように送りつけるような人たちと、一緒にされてうれしいですか?
 ここは国民の理解を求めるためにも、安倍さんの支持者の皆さんで「そんなことは止めて欲しい」と声をあげるべきでしょう。それは安倍内閣の支持率上昇のためにも有効だと思うのですが、いかがでしょうか。

 以前安倍首相が、在日朝鮮人の人たちへのヘイトスピーチが問題になっている「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の元幹部とツーショット写真を撮っていたことが、国会で指摘されました。
 突っ込む方も、どうだかなと思います。政治家である以上、不特定多数の人と写真は撮るでしょう。誰だかわからない人と写真を撮ったからといって、問題視されても困りますし、おかしな話です。

 ただ、安倍さんは違う意味でショックだったのではなかったでしょうか。なぜなら、「オレは、在特会の人たちにツーショット写真を撮りたいと思われている政治家なのか。」と思われたはずですから。私ならかなりヘコみます。あのヘイトスピーチの惨さには正直ゾッとしますし、その人たちから「僕たちと同じにおいがする」と受けとめられるような言動をしていたのなら…、頭を抱えるしかありません。
 今回のSEALDsへのバッシングにおいても、同様です。安倍政権や安保法制を支持する人は、嫌がらせをする人と同じくくりにされて平気なのですか。ここはハッキリと、いやこんな時だからこそ、バッシングを止めるべきだと声を上げるべきではないでしょう。ならば、安倍政権の支持率が上昇すること間違いなしだと思います。


 この文章のタイトルにつかわせていただいた川柳「反対の 意見を悪と 決め付ける」は、コピーライター仲畑貴志編・万能川柳からのもの。まさに、反対の意見は、すべて悪だと決めつけるような政権は、怖ろしくて支持なんてできないでしょう。治安維持法の復活か、戦前回帰かと言われても仕方がありません。■