2014(平成26)年4月 

※ PTA特集の第四弾は、入学式の会長挨拶です。講堂の壇上は、お寺と違った緊張感があります。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。そしてご家族の皆様、おめでとうございます。親師会を代表して、お祝いの言葉を申し上げます。


 皆さんは、こんなことわざをご存じでしょうか。
「若いころの苦労は買ってでもしろ」
 若いうちは、たくさんの苦労をしなさい。お金を払ってでもしなさい。すごい言葉でしょう?今の時代、なかなか聞くことができない言葉になりました。でも実はこのことわざ、人生を生きる上において、本当に大切なことを教えて下さる言葉なのです。

 若いうちは、失敗してもいくらでも取り返しが効く。周りも、温かく見守ってくれ、赦してもくれる。でも、失敗から逃げ回り、齢を取ってから初めて挫折を味わうことになると、ダメージはかなり大きいのです。
 社会に出ると、厳しいことが沢山あります。理不尽なことも、たくさん待っています。だから今のうちに、我慢できる力を養う、自分の考え方を柔らかくする、失敗や挫折を経験して、そこからどう立ち直るのかというトレーニングをする。若いうちから、そういう準備をしておかないと、後々大変なのです。



 三隅中では柔道部があり、授業でも柔道をするということですが、柔道をされる方にお話を聞くと、柔道を始める時には、まず身体を柔らかくして、受け身から習うそうです。皆さん、受け身はご存じですよね。投げられたときに「怪我をしない」「身を守ることができる」上手な転び方、倒れ方です。

 最初のうちは、来る日も来る日もその受け身の練習をする。そして、それが終わると今度は、投げられる練習なのだそうです。相手を投げるために柔道を始めたのに、投げられてばかりというのは矛盾しているようですが、でも、受け身が身についていないと、危険なのです。受け身を身につけるからこそ、怪我のリスクも減るのです。

 私たちが生きていく上でも、この受け身が大切だと言えるでしょう。人間は必ず失敗するのですから、考え方を柔らかくして上手な対応をしたり、うまく転んだりという「人生の受け身」がとれるようにしておかなかったら生き方も歪み、残念な大人になってしまいます。



 妙に高いプライドを持って、自分の間違いを認められない人だとか。
 自分の立場を守るために嘘をついても、人を傷つけてでも、自分の失敗を隠すとか。
 小さな躓きで、自分の人生は終わりだと決めつけたりだとか。

 だから、「若いころの苦労は買ってでもしろ」と言われるのです。勿論人は、いくつになってもやり直しは効きますが、若いうちに経験しておいた方が絶対に良いのです。


 失敗した回数は、チャレンジをした回数でもあります。できることしかしない人間よりも、できないことにチャレンジをした人の方が、絶対に大きく成長できます。
 皆さんは先生に叱られるのはいやですか?でも、あなたのことを心配してくれるからこそ、叱ってくれるのです。あきらめられ、無視されている人には、誰も叱ってはくれません。それは寂しいではありませんか。

これから三年間の中学生活を通して、たくさんチャレンジして、たくさん失敗して、たくさん叱られて、大きく成長して下さい。今でなくてはできないことが、たくさんあります。

 

ご家族の皆さま、本日はおめでとうございます。三隅中ではPTAを親師会と言います。親と師の会と書いて、親師会です。親の立場から、先生の立場から、共に力を合わせ、子どもの成長のために取り組むのが親師会です。先生は、いつでも相談に乗って下さいますし、親同士助け合いながら、子どもたちのために頑張っていきたいと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。 

新入生の皆様の、勇気を持ったチャレンジと、大きな成長に期待して、祝辞とさせていただきます。