極楽寺では、「毎日、お参りしましょう!キャンペーン」を始めました。朝晩、お仏壇の前で、阿弥陀様に手を合わせる。昔は、当たり前のように見られた光景が、今では珍しいものになってしまいました。その尊さを再確認していこう!というのが、その狙いです。
先日、『宇宙兄弟』というマンガを読んでいると、「ごちそうさま」と手を合わせる女性の姿を見た主人公が、「なんて幸せそうに、お昼を食す人だ―」と好意をいだくシーンがありました。確かに、手を合わせる姿は美しいですね。特に感謝する姿、尊ぶ姿というのは、本当に素敵です。
ところが、お願いする手の合わせ方というのは、欲望が剥き出しで、あまり美しく思えないのは私だけでしょうか。勿論、切実な事情がある方を笑うわけにはいきません。人間ですから、願わずにはおれない場合だってあります。でも仏さまは、その心は受け止めて下さるのですが、かなえてはもらえないのです。残念ながら、お仏壇とはそんな場所ではありません。
|