昨年、見事にボクシングWBA世界ミドル級チャンピオンとなった村田諒太選手。
彼の「ボクシングで勝つことは相手を踏みにじり、その上に立つということ。勝った人間は(相手に対し)責任が伴う」という勝利インタビューでの発言に、とても感心させられました。

 そこで思い出したのが、若かりし頃に熱中した名作漫画『北斗の拳』のワンシーンです。
「自らの肉体に傷を負うごとに、ひとつ!またひとつ!!オレの心の中にすくう情愛を消していったのだ!!」と叫ぶ相手に、主人公のケンシロウはこう言います。
「オレはこの傷をひとつ負うごとに、心をひとつもらってきた」。
出遇いと別れを通し、心を捨てた男と心を刻んだ男。

 では、私はどちらなのか。私は北斗神拳の伝承者でも世界チャンピオンでもありませんが、様々な出遇いに育てられたことでは同じ。いただいた心を刻んでいるのだろうか。捨ててはいないかと考えさせられます。
 ある新聞には、村田選手の発言を「選挙を勝ち抜きバッジをつけた途端に国民への責任などコロリと忘れ、人が変わってしまう議員たちに聞かせたい言葉だ」とありましたが、私こそ深く受け止めなくてはならないと思う今日この頃です。
 今年もよろしくお願いします。■