願生る≠ニいう言葉を、落語家の露の新治さんから教えられました。もともと、池田先生という方の息子さんが書き間違えたことから生まれた言葉ですが、「こっちの方がいいよね」ということで、じわじわ広がっていったそうです。
 私なりに考えてみると、頑張る≠ニは「結果が出ないと意味がない」ということではないでしょうか。今の世の中、こんな「できないのなら、やっても仕方がない」「どうせ何も変わらないのだから、やらない」という考え方が蔓延しているように思えます。
 願生る≠ニは、「願いに生きる」ということでしょう。自分の願い、かけられた願いに生きる。結構カッコイイと思いません?そこには「できるか、できないか」ではなく、「どんなことを大切にしているか」が問われてきます。私たちは、今何を大切なこととして生きているのでしょうか。ところが「俺はこれだけやっている」という心が起こるとき、「あいつは、何をしてるんだ」「できない奴はつまらない」と、また最初に逆戻りしてしまいます。

 最近、思うのです。何を大切にしているのかとは、実は何を悲しんでいるのかによって明らかになるのではないかと。私は、今何を悲しく思っているんだろう・・・。そこから歩み出したいと思います。今年もよろしくお願いします。■