いよいよ1月4日より、吉田松陰の妹・文を主人公としたNHK大河ドラマ『花燃ゆ』が始まります。

 文(井上真央)の姉・寿(優香)とその夫・楫取素彦(大沢たかお)は、一時期長門市の二条窪に住んでいました。寿は熱心な念仏者で、彼女が始めた法座は今でも続けられています。その法座に当時の住職が招かれていたご縁で、極楽寺には寿の書が残っており、TV中継や撮影など多忙な一年を過ごしました。

 しかし、当時寿の書は、至る所にあったはずなのです。大切に伝えてきたのが、先代、先々代の住職だったというだけのこと。でも、無くすのも捨てるのも簡単ですが、伝え残すということになると大変な営みが必要です。

 ただ、何でもかんでも残すというわけにはいきませんから、そこには何を大切にすべきなのかという、生き方が問われるのでしょう。では、私は何を残し、捨てているのか。大切にしているものは何なのか。立ち止まり見つめる必要があるようです。今年もよろしくお願いします。