❏昨年10月より、NHKで『プリンプリン物語』が再放送されています。私が中学生の頃に流行った人形劇(初回1979年放送)。シドロやモドロ、ルチ将軍など、強烈なキャラクターが数多く登場する作品です。懐かしい思いで第一話を見ると…、イライラしてきたのです。ストーリーと直接関係ない登場人物。ナンセンスなギャグの連続。意味のない時間がタップリで、全然話が先に進まない!思わずチャンネルを変えようとして、ハッとしました。昔は、時間の流れがもっとゆったりしていて、生活の中にもテレビ番組にも、余白や糊しろのようにはみ出したものがあったはず。それが人生の幅を作り、人とのつながりを生んでいたような気がします。ところが今や、スピード化(タイパ)、効率化(コスパ)の時代。「これはいらない」「あれもいらない」と、多くのものが切り捨てられました。長い目で見て、それが必要かどうかと考えることもなく。そんな人生が、心豊かなものかを見つめることもなく。そんなことを思いながら、「実はイライラする私の方が、間違っているのでは」と考えさせられました。どうやら時代に流されて、色んなものを失ってきている様子。失ったものを見つめ直し、取り戻していく一年にしたいものです。今年もよろしくお願いいたします。■
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