極楽寺の封筒は、住職オリジナルで、しかも必要に応じてプリンターで印刷しているのですが、住職の気分によってデザインが変わります。ということで、今回はマイナーチェンジをしましたので、御報告いたましす。
デザインは、あまり変わりませんが、言葉を変えました。東井義雄先生が紹介しておられました、ブッシュ孝子さんの詩の一節です。
あやまちは人間を決めない
あやまちのあとが人間を決める
あやまちは人生を決めない
あやまちのあとが人生を決める
ブッシュ孝子さんは、3年間のドイツ留学後に乳がんの宣告を受けます。孝子さんを救ったのは、留学先で知り合ったドイツ人男性ヨハネス・ブッシュだったそうです。二人は結婚し、孝子さんが28歳で亡くなるまで、共に壮絶な闘病生活を送りました。その中で孝子さんは詩を書き留めるようになり、それが『白い子馬』という詩集にまとめられました。
人間は失敗をする生き物であるはずなのですが、現代は失敗が許されない時代になってしまいました。そのため、「いかに、責任をとらずに済ますか」ということに意識が注がれ、委縮した、殺伐とした人間関係が広がっています。
親鸞聖人が書かれたものを読むと、「人間は、失敗する。失敗するのが人間なんだ。だから、開き直って生きていけということではなくて、そうではなくて、失敗をどのように受け止めていくのかが問われるのだ」というメッセージが込められているように思えます。
このような時代だからこそ、このメッセージを深く受け止めることが大切なのではないでしょうか。
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