2018(平成30)年4月


 

❏ここのところ、法座へのお参りが少なくなり、また高齢化がすすんでいます。特に夜の法座は、めっきり少なくなりました。このままだと、いずれ夜の法座を勤めることができなくなりそうです。忙しい時代です。しかし、「忙」とは、「心を亡くす」と書きます。忙しさの中で、大切な心を忘れ、亡くしてはいないでしょうか。ならば、なおのこと法座のご縁が大切になるはずです。法座は、お参りに来られる方がなくては成り立ちません。長い歴史を通して伝えられた尊いご縁を支え、伝えるには、〝あなた〟のお力が必要なのです。どうぞ誘い合わせ、お参りください。よろしくお願いします。
昔むかしのお話です。ある村で、それぞれがお酒を持ち寄り、宴会をすることになりました。そのうちの一人が、「一人くらいは、酒ではなく水を持って行ってもわからないだろう」と、徳利に水を入れて行きました。さて、宴会が始まり、みんなで乾杯すると…、徳利の中身はすべて水だったというお話です。「自分一人くらいは…」と思いはじめると、その場は成り立たなくなってしまいます。私たちの先輩方が、大切に伝えてくださった法座を、受け継ぎ、伝えていくのは「私」の仕事です。「別に私が行かなくても、誰かが行くだろう」と思い始めると、もうそこで途絶えてしまいます。「この私が、一肌脱がねば」と思ってくださる方、募集中です。どうか、どうか、夜の法座にお参りください。よろしくお願いします。■
 




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