2021(令和3)年12月


 

❏今年も広島カープは、残念ながらBクラスの4位でシーズンを終えました。コロナ禍の影響もありましたが、今年の戦いぶりを見ていると、とても優勝争いに絡めるような状態ではなかったと思います。とはいえ、「どうせ打てないだろう」「きっと逆転されるよ」などとネガティブな言葉をつぶやきながら、結局ほとんどの試合を観戦しました。一緒に見ている家族は、さぞ不快だったと思います。しかし、こうでもつぶやかなければ精神的に持たなかったのです(その言葉通りの結果になるのが、これまた寂しい限りでしたが)。❏ところが、シーズンが終わってしまうと、これまた寂しいのです。これから来シーズンまで、インターネットで、わずかなカープの記事を探す日々が始まります。つまるところ、私はカープを愛しているのですね。仏教では、「愛は憎しみと背中合わせである」と教えられますが、まさにその通り。愛するが故に苦悩もまた深いのだと、身に染みています。❏カープファンの友人に、今年の戦いぶりや監督の采配を愚痴ると、彼は「弱いカープも、ボクは大好きです」と言い切りました。なんて、素晴らしい態度なのでしょうか!阿弥陀様のような彼の言葉に、私はただ恥じるばかりでした。カープがあるからこそ、苦悩もありますが、同時に喜びもあるのですよね。この有り難さを忘れてはならないと思うのですが…、また来年もネガティブな言葉をつぶやきながら試合を見る、そんな自分の姿が思い浮かびます。私の迷いの深さを、つくづくと思い知らされています。■





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